マグネシウムの効果
マグネシウム(Mg)がこんなにも作物のみならず、人の健康にも大切とは、私自身も知らなかった。まず、Mg は ATP とともに、糖の転流に関与している。そのため、生育初期には根張りに、収穫期には果実など収穫物の肥大に関与する。しかも老化した葉のマグネシウムの再利用系が活性化することを馬健鋒先生らのグループは明らかにしている。
人間の病気にも効果があることは、故・小林純教授が硬水の主成分であるマグネシウムが多い水を飲む地域は脳卒中死亡率が低いことで明らかにしている (1971年 )。しかも兵庫県にあるタテホ化学では赤穂の塩田で働く人にがん発生率が低い事実から、がん研究では著名な当時岐阜大学におられた田中卓二先生に Mg 投与でラットのがん発生率が少なくなることを実験していただいている(1989 年)。タテホ化学が製造したマグネシウムにクエン酸やリンゴ酸を加え飲みやすくした製剤を使い、大腸がん抑制効果が認められた試験データも、タテホ化学の泉浦哲矢様を通じて、田中先生に本誌に提供していただいている。NPK のみならずマグネシウムも非常に大切なミネラルであることを本誌は紹介している。

鉄の重要ポイント
本項では、鉄に関する重要なポイントを三つ書いています。一つは、有機農業では著名な小祝さんが、国連の飢餓と貧困をなくすカンファレンスで、アフリカのザンビア国から推薦を受けられ講演された内容がすばらしく、グランプリ・アワードを受賞された件。水田転作の畑なら、どなたでも実行できる。日本の稲作が連作障害ナシで、毎年おいしいお米がとれるのを畑作に応用した技術だ。
二つめは、東京大学の森敏教授、中西直子教授グループが、長年の悲願であった、ムギネ酸の吸収トランスポーターの同定に成功したニユース。日本の農業従事者として、誰もが知っておかねばならない重要な成果を簡単に紹介する。ムギネ酸との言葉からわかるのだが、ムギネ酸は昔(1976 年)岩手大学の高城成一先生が発見されたもので、それを生化学的に東京大学の森、西澤両教授が現代研究的に深化(進化)研究なさっているものだ。両先生方の高城先生への尊敬の念、礼儀は,NPO 法人 WINEP、2009 年発行の『ムギネ酸を発掘する』、同、2014 年発行の『ムギネ酸研究の軌跡』に詳しく書かれている。
三つめは、稲以外の作物は常に鉄欠乏状態であり、それを打破する元京都大学工学部の野中鉄也先生の鉄ミネラル野菜作りの方法があるのだが、私からみればあと一歩。不足していたのは、作成した葉面散布用の溶液中の鉄濃度の測定である。鉄の測定さえすれば多くの農家に実用技術として、普及すると思う。
少し読みにくいですが、以上三点を詳しく説明しています。要点は三つのことと、まず頭の中を整理してお読みください。
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