地球温暖化の主要因子説
本項をこの書籍に載せるか、載せないか、実はずいぶんと迷った経緯がある。
「こんなことを書くと、本の内容が信用されなくなる」。私がある担当者に「連載が終わったら、単行本化してください」との願いを却下された理由でもあった。私も迷ったが、現に地球温暖化の二酸化炭素原因説を否定した本は、東京の大手書店では山積みになって置かれ、誰もが購入できる。私も、7 冊ほど購入している。例えば、宝島社では 2020 年 1 月に『地球温暖化「CO₂犯人説」は世紀の大ウソ』、株式会社日本評論社では 2019 年 6 月に『地球温暖化の不都合な真実』、株式会社文藝春秋は 2007 年 12 月に『暴走する「地球温暖化」論』、私の手元にはあと 4 冊も類似書がある。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の発表に、人工的に作られた虚偽のデータが始めにあることだ。産業革命以降、急に地球温暖化が始まったことになっている。気象データをコンピュータ処理して出したことになっているが、これがそもそも、虚偽の始まりである。詳しくは成書を読んでください。
四国の徳島県の田舎で有機農業をされておられる有近幸恵さんは、農業上あまりにも重要なことですから、ぜひ会員の方にも詳しくお話くださいと言ってくれ、背中を押してくださる。実際その理論を推し進めると、水田はメタンガスを出し、温室効果を強めるから、水稲はやめて陸稲栽培にせよとか、炭を水田に入れ、炭素源の貯留場所にすべきとの話も出ているそうだ。炭を水田に入れると、土壌がアルカリ性になり、これまた面倒なことになる。アルカリ性では微量元素の大半が不溶化し微量要素欠乏で作物は十分な生育ができなくなる。

CHOの積極的な供給源
本書の編集作業に参加してくれた女性からの質問である。「CHO とは何ですか」。土壌肥料を少しでも学んだ方なら、C が炭素で H が水素、O が酸素を指すことは、常識である。しかも、著名なリービッヒの無機栄養説をご存じの方を前提に執筆しているのだが、これら 3 元素は、光合成で二酸化炭素として、植物は吸収する。水は H₂O で、植物は根から絶えず吸収しているから、肥料としてあえて施用しなくてもよい。
しかし、実学としての作物栄養学では、CHO も外部から作物に与えると肥料成分と同じように自分の体をつくる栄養素として吸収し同化する。
ここで、本文中の表 1(107 ページ)について簡単に補足しておこう。私が農業試験場に化学部の研究員として採用された 1968(昭和 43)年当時は、上司が公害分野に化学部も関与すべき新素材があるとして、姫路市の素麺工場に注目した。工場からのデンプン廃液の汚染が稲作に障害を及ぼしているのではとの考えで、私の先輩研究員である直原毅氏が毎週 1 回、工場排水を採取に行き、ポット栽培のイネに希釈した廃液を注ぎ、生育状況を丁寧に観察されていた。すると明らかに、工場排水を入れたイネの生育がよくなったのだ。
軽油も同時に調べられた。イネの子実は開花障害を受けて低収量であったが、微量の軽油施用区のわら重は無施用区より明らかに重くなっていた。種子を食べない野菜類ならば、植物は軽油であっても生育のための栄養分として活用する、ということが私にも理解でき、リービッヒ理論の盲信はよくないと思えた事例であった。ラジオアイソトープを使用した実験で、作物は無機養分だけでなく糖、アミノ酸、ビタミンなども根に限らず、葉からもよく吸収し、吸収された養分が素早く全身に転流する。なお、ラジオアイソトープの農業利用の実例として、啓林館の高等学校の物理と化学の教科書に写真が掲載され、提供者として渡辺和彦が 10 年以上も前から明記されている。
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